ステージ前終身雇用

この胸押し寄せる愛を感じたなら歌おう

ド新規松島担が3人zoneの始まりをこの目で見た話

 

登場人物

 

あたし:衣装格差を「かっこよさ」と言った松島聡くんを好きになる。大体セクシーゾーン事件も最初の3人曲「男 never give up」発表も、その当時から怒りを覚えていたが、「聡マリ担どんな気持ち?(cv.中居正広)」と思っていた自分が該当担になるとは考えてもいなかった。

 

風 is a Doll?:菊池風磨安井謙太郎・真田佑馬・半澤暁・増田良・田中樹・森田美勇人・萩谷慧悟の8人からなる怪盗団。

 

3人zone:中島健人菊池風磨佐藤勝利の3人。5人の「Sexy Zone」と区別してこう呼ぶ。

 

 

8人の怪盗団に心を盗まれて

 

 

この作品の「風 is a Doll?」を再生したその日から、あたしの心は8人の怪盗団に心を盗まれたままだ。

あと出しじゃんけんで3作品ノーカットでそれぞれ映像化されたら、迷わず風磨Ver.を買う自信がある。

ときどき謙太郎くんを見るのを忘れて風磨にくぎづけになってしまうほど、わけもわからず涙が止まらなくなるほど、2015夏の風磨は噂どおり最高だった。

 

セトリの中には、風磨のソロ曲で唯一知らない曲があった。

「It's Going Down!」である。

勉強不足でこんな良曲を知らなかったことを後悔しながら、収録されているCDを調べた。

 

男 never give up (初回限定盤F)(DVD付)

男 never give up (初回限定盤F)(DVD付)

 

 

よりによって、特典の付け方にも腹を立てていた3人zoneの始まりのシングルの、初回限定版「F」である。

松島担になる前から、どうしても3人のものにお金を使う気がしなかった。

3人の曲なのに聡マリ担も買わざるを得ない、卑怯な売り方もいやだった。

忌むべき存在とすら思っていたこのCDを、それでも音源が欲しかった心盗まれっぱなしのあたしは買った。

特典映像として、暗黒時代の始まりの新曲発表会のダイジェストがついていることを知りながら。

 

 

代々木からはじまる 3人zone

 

怖い、見たくない、と思う気持ちと、今だからこそ見ておきたい、という気持ちを白っぽくなるまで泡立て器で混ぜながら、特典DVDを再生した。

自担のいないPVメイキング、ジャケ写撮影メイキングと続き、いよいよ代々木でのイベントの映像が流れ始めた。

 

「男 never give up」歌詞

http://j-lyric.net/artist/a055cda/l032f36.html

 

会場で、次の新曲は3人で出すと言われ、冗談のようなタイトルを聞かされ、「3」を強調した歌詞が入った曲を披露されたファンはどんな思いだっただろう。

3人で曲を出すことを言ったときの会場の反応はさすがに収録されていなかったが、タイトル発表の瞬間は入っていた。

そして、ステージ裏での3人の様子も見ることができた。

 

新曲を初披露するのがファンの前である、その状況は5人での2度目のデビュー曲ともいえる「カラフル Eyes」リリースイベントとそっくりだった。

違うのは、発表された内容が真逆であることと、それに伴うファンの反応と、メンバーが成長していたことだ。

 

 

何、気にしてんだよ

 

新曲を発表して「え~!?」とファンに言われたことのある、あたしと大して年の変わらない彼らが、5人のシルエットだけで浴びた2015年いちばんの歓声。

うれしかっただろうな。

 

ファンも本人も誰ひとり3人zoneを望んでいないのは明らかで、それでも「5人になったときパワーアップできるように」と理由をつけて、ファンを、何より自分を納得させようとしていた。

笑顔や幸せを届けるはずのアイドルが、ファンを悲しませなければいけない悔しさは、本人たちがいちばん感じていただろう。

それでも彼らは3人だったり2人だったりしながら、今できる仕事一つひとつに全力で取り組んだ。

1人として腐るやつはいなかった。

 

5人でいれば年下で後輩の聡マリも、Jr.の中ではデビュー組で先輩だ。

メインの立ち位置で、引っ張っていく立場で、意見を出してステージを作る。

これは格差がなければできなかった経験だろうし、5人のときにも意見が言えるようになったのはこのおかげだろう。

 

勝利はふまけんと一緒に仕事をして、自分が突っ込んだりまとめたりするという役割を担った。

デビュー当時にあたしが感じていた、「顔はセンターだけどろくにしゃべれない子」という印象は拭い去ってくれた。

きっと、センターに立つことが誰もをセンターたらしめる。

勝利は立派なセンターになった。

 

ふまけんはJr.時代に培ったスキルと強さでこの暗黒時代を乗り越えていた。

シンメらしく、健人はいつも笑顔で前向きに、3人zoneであることも忘れさせるように、風磨は常に5人のことを考えて言葉にして、3人だけでも5人だと感じさせてくれるように。

それぞれのやり方で、Sexy Zoneを愛して守ってくれた。

 

そして、賛同できなくても、5人の帰る場所を守るために3人zoneを応援してくれた先輩せくぞ担。

あたしは一生頭が上がらない。

 

そうして戻ってきた5人のSexy Zoneは、言ったとおり本当にパワーアップしていた。

個々で経験したたくさんのことのおかげで全員がスキルアップし、成長していた。

MCが本当におもしろくなったのも、全員自分の役割を察知して発言できるようになったからだろう。

5人の結束も一度離れたからこそ強まっていた。

3人zone時代がなければ、認めたくないけど、こんな風にはならなかったと思う。

 

決してそんなやり方肯定はできない。

これからもずっと肯定はしないと思う。

でも確かに、パワーアップして帰ってくると言い続けた彼らは嘘をつかなかった。

あれは言い訳じゃなかったんだ。

 

これから強くなった5人で時代を作れる。

10周年を迎えるころには、どんなグループになっているだろう。

今あたしは、彼らにならどんな夢も託せる。

聡ちゃんがいつか5人のコンサートでソロ曲をやるのをこの目で見るという夢も、いつか叶うと信じられる。

最高だった3人のソロコン、今度は5人それぞれがやるかもしれない。

クラスの友達がSexy Zoneを全員知っていて、「5人の中で誰が好き?」みたいな会話を横から聞きながらほくそ笑む日が来るかもしれない。

可能性は無限大だ。

そんなことを、3人が始まった瞬間を見ながら思った。

 

~エンディングテーマ「無限大/関ジャニ∞」~

 

出会えた事が嬉しくて なんだか涙が溢れてく

心に元気無限大 大切な仲間

作詞/馬飼野康二